Claude Code チームのコードレビュー運用を自分のチームに入れる(REVIEW.md・リスク階層・ラウンド上限)
人が全部の差分を読むのをやめ、「機械のチェックを何層も重ねる+人はリスクの高い所と方向性だけ見る+すぐ戻せる」にする。Claude Code チームはこれで6〜9月にマージ PR を2倍超にしつつ revert 率を40%以上下げた。
どんな時に使う?
- エージェントが PR を量産し、レビュー待ちがボトルネックになっている
- AI レビューを入れたが、指摘の往復が終わらない(エージェント同士で何十周も回る)
手順(公式記事の「導入のしかた」を要約)
PR を出す前
- エージェントが自分で走らせられる検証(テスト・ビルド・デザインとのスクショ比較)を短い
CLAUDE.mdに書き、「終わった」ではなく出力を見せるよう指示。フォーマッタ・リンタは hooks で回す - ローカルで
/code-reviewと/security-review、または文脈を持たないサブエージェントにレビューさせる REVIEW.mdを置き、同じレビューコメントが繰り返されたらそこへ移す。良い REVIEW.md は短く、- そのリポジトリでの「失敗」とは何かを書く(ドキュメントなら「嘘を書く」、設定なら「誤ったルーティング」)
- nit の上限、見なくてよいパスを書く
- 名前からの推測ではなくファイルと行番号を根拠にさせる
- 要約は件数から始め、直すものが無いときははっきりそう書かせる
すべての PR で
- CI 必須。PR テンプレートに「Testing」「Risk」「How to revert」
- AI レビュー(Code Review for Claude Code か Claude Code GitHub Action)を1リポジトリから始め、数週間 REVIEW.md を調整してから広げる
- セキュリティレビューも自動化し、全スレッドを解決しないとマージ不可に(直すか、理由を書いて閉じる)
- 深さはリスクで変える(Code Review の Quick/Standard/Deep)
- レビューのラウンド上限: 3周で「方針を見直して」と作者に返す。数周後は新しい差分だけ再レビュー。同じ指摘は繰り返さない。1行ではなく「バグの種類」を指摘して全箇所直させる
承認
- リスク階層は「誰が書いたか」ではなく「変更内容」で決める(低: ドキュメント・フラグ裏の追加 → 人の承認なし/中: 通常の変更 → 1人/高: 課金・自動更新・CI → 2人)。最初は厳しく、根拠を見て緩める
- 軽い承認ルートは信頼できる作者だけ。CODEOWNERS とブランチ保護で認証・課金・CI・インストーラは必ず人
- ボットの承認を人の承認の代わりにしない。新しいコミットが来たら承認を取り消す
マージ後
- マージキュー、フィーチャーフラグ、社内先行、段階リリース、1手でのロールバック
- 障害と revert を eval セットにして、レビュアーのプロンプト・ツール・モデルを変えるたびに採点し直す
- 測るのは「人の時間」(PR あたりの承認数・コメント数・待ち時間)。revert 率と障害率をガードレールにする
注意点
- エージェント作者はノイズに弱い。人なら数秒で流す nit でも、エージェントは直して1コミット・1レビュー増える。指摘のノイズを測る(直した/誤りと言った/意図通りと言った/どうでもいい、で分類)
- 同チームの調査では、繰り返し指摘の約59%は最初から存在した古いコード。毎回何周も回すのは高リスク変更だけにする
- 人に残るのは「そもそも作るべきか」「課金・CI など危険な所」「他が真似する設計」「証拠(テスト出力・スクショ)を読むこと」「結果の責任」
- コードの理解は差分を読む代わりに、触る前にその部分の解説を Claude に書かせて補う