ガイド: AIコーディング(エージェント運用 / プロンプト / マルチモデル)
エージェントに「何を・どこまで・どう検証するか」を伝え、ルールは文章よりも仕組み(lint・hook・skill)で縛り、コンテキストとコストを管理し、モデルに役割を分担させる、の順で読むとよい。Claude Code 固有のコマンドや設定は ガイド: Claude Code の機能・設定 にまとめた。
1. 依頼の仕方
- AIコーディング: プロンプトは「何を・どれだけ労力をかけて・どう検証するか」の3点を伝える — 依頼の基本形
- AIコーディング: claude -p を直列に呼んで「重大指摘が0件になるまで」レビューと修正を繰り返す — 毎回まっさらな文脈でレビューする
- AIコーディング: 決済まわりは「動作確認チェックリスト」を作り、エージェントのブラウザ操作で全部確認させる — 確認作業をエージェントに任せる
- 事前の「質問攻め(grill)」をするか、一発で書かせるか — 規模で計画の重さを変える
- 難しいバグは「仮説を大量に出して並列に検証」させる
- 別ベンダーのモデルにレビューさせる(Codex 主 + Claude Code でレビュー)
- 仕様・手順書の曖昧さを「複数回実装させて」検出する
- 新モデルに乗り換えたら「公式プロンプトガイド」を読み、指示を削る
2. ルール・指示ファイル・skills
- AIコーディング: 「指示を書く」は最終手段。lint・ビルドエラー・hook・skillで機械的に縛る — lint/ビルドエラー/hook/skill で縛る
- AIコーディング: 肥大化した AGENTS.md を「サブエージェント3案」で整理させるプロンプト — 指示ファイルのダイエット
- AIコーディング: skills を入れすぎない → 「skill-selector」だけ常駐させ、リポジトリごとに明示的に入れる — 選ばれる skill にする
- /retro: チームのPRレビューコメントから CODING_STANDARDS.md を育てる
- AGENTS.md を1本にして Claude Code と Codex で共有する(symlink)
- CLAUDE.md: 「英語で考え、日本語で答える」と書く
- AIコーディング: 「Modern Web Guidance」スキルで、エージェントに最新の HTML/CSS/JS を書かせる / Next.js: 公式エージェントスキル「react-view-transitions」で画面遷移アニメーションを入れる — 公式スキルで知識の古さを補う
3. コンテキストを良くする
- AIコーディング: Webページは HTML ではなく Markdown にしてエージェントに渡す(curl.md / ax)
- AIコーディング: 依存ライブラリの「実装コード」をエージェントに読ませる(opensrc / reference_repos)
- UI 生成は「トークン名」より「使用例」を見せる(golden set)
- 日本の公的データにつなぐ MCP サーバー(法令・税・労務・国会・不動産・財務)
- 過去のエージェントとの会話ログを検索・可視化する
4. モデルの役割分担とコスト
モデル・料金プランは ガイド: モデルと料金プランの選び方(AIコーディング) に集約。
- シングルエージェントとマルチエージェントの使い分け / Pi: 最小のハーネスを自分で拡張し、他のエージェントを指揮させる
- 強いモデルをどこに使うかの判断ルール(指揮・相談・検証の選び方)
- AIコーディング: 高性能モデルは「指揮役・相談役」に回し、実作業は安いモデルに委譲する
- AIコーディング: モデルに役割分担させる(考える係=Claude、書く係=Codex)
- Claude Code: 「モデル」と「Effort」を分けて考え、Effort はデフォルト基本で必要時だけ変える / Claude Code: サブエージェントを実行する労力レベル(effort)を指定する / Claude Code: Haiku 5.5 の自動コンパクトを100Kにして安い料金帯に収める
- AIコーディング: Claude Code / Codex / Copilot CLI の利用状況を OpenTelemetry でエクスポートする — 測ってから最適化する
5. 安全
- セキュリティ: clone したリポジトリの .claude/settings.json と .vscode/tasks.json を開く前に確認する — 詳しくは ガイド: 開発セキュリティ(サプライチェーン対策)
- Claude Code: bypassPermissions でも deny リストは効く → 危険コマンドだけ明示的に禁止する
- エージェントを隔離して動かす選択肢(nono / Docker Sandboxes / agentos / VPS)
- サブエージェントの「無限増殖」に備える
- Codex: 「フルアクセス」より auto-review(Approve for me)を使う
6. アプリにLLMを組み込む側
- Python: typing.Protocol を継ぎ目にしてLLMプロバイダを1行で差し替え可能にする
- Next.js: next upgrade --agent でコーディングエージェントにバージョンアップを任せる — フレームワークがエージェント向けの手順を提供する例
7. ツール別ガイド
- Claude Code: ガイド: Claude Code の機能・設定
- Codex / Cursor / Copilot・VS Code: ガイド: Codex / Cursor / GitHub Copilot・VS Code
- モデル・料金: ガイド: モデルと料金プランの選び方(AIコーディング)
- 小技: Mac でエージェント実行中にスリープさせない(caffeinate エイリアス) / AI の残り利用枠をメニューバーで常時表示する(CodexBar / RunCat Neo)
2026-10-13 追記
- 依頼の仕方: UI は「画像モック→承認→Issue→並列実装」の順で作らせる / LLM の日本語は「生成」と「編集」を別ターンにして直す
- ルール・skills: よく使う CLI の「利用者向けリファレンス」をスキルにして持たせる / ハーネスは「盛る」より、モデルが知り得ない情報だけ足す
- コンテキスト: AI にはコメントを多めに書かせ、「意図」と修正の経緯をコードの隣に残す
- 安全: Cloudflare 公式 security-audit skill: 見つける役と確かめる役を分ける / MCP の認可を IdP に寄せる: Enterprise-Managed Authorization(EMA)と managed-mcp
2026-10-14 追記
- 依頼の仕方: 差分が約1500行を超えたら分解する(「フクロウを描く」→原子タスク) / 自分で説明できない変更はリリースしない
- ルール・skills: AGENTS.md はツールごとに読み込み条件が違う(載っていても読まれない) / 「日本語技術文書の文章規範」を SKILL.md にして LLM の日本語を整える / Open Knowledge Format(OKF)を Agent Skills の中に置く / Astra/Codex では古いドキュメントを消して「新しい情報だけ見る」仕組みを作る
- コンテキスト: good-css スキルで AI 生成 UI のスマホ崩れを点検させる / agent-browser で Web Vitals を測って変更の効果を検証する
- 安全: 全プロジェクトに Semgrep + gitleaks の自動セキュリティスキャンを仕込む / サブエージェントは「入力が大きく出力が小さい」処理だけに委譲する